TOEICを熱心に勉強していて高得点をマークしているけど、実社会で役立っていないと感じている方向けです。
この記事では、TOEICのスコアアップが昇進や転職に有利に働く一方で、TOEICだけではビジネスレベルに追いつかない理由とプラスαの勉強のコツを解説していきます。
- TOEICは高得点だけど英会話が苦手
- ビジネスシーンではほとんど役に立つことがない
- 英語の勉強はTOEICだけやっている
結論1:各ビジネス分野の語彙力を強化しないと、TOEIC高得点なんか意味がない。
結論2:専門用語の強化がビジネス英語のレベルアップへの近道
TOEICだけ勉強していても意味がない!就職先で役立つ英語力のためにプラスαの工夫をしよう
TOEIC高得点者がただのTOEICマニアだった場合に、会社で役に立たない理由を解説していきます。
私の体験談も一部交えてご説明させて頂きます。
TOEICは昇進の「フィルター」に有利なだけ
先日、このような記事を投稿しました。
TOEIC「800点」をマークすると、就職・転職・昇進のすべてが有利になることは間違いありません。
ただそれは、第三者がフィルターをかけた時に、外面的に英語ができる人に見えているだけだったりします。
間違いなくキャリアアップの強い味方になるのですが、「TOEICマニア」で終わると実社会で全く役に立たない状態に陥ってしまいます。
丘サーファー状態から脱出しよう
毎回高得点でも、英語を使用する機会はTOEICのみという人がいます。
サーフィンで例えると、浜辺でボードに立つ練習を続けて中々海に入らない「丘サーファー」に近い状態です。
大学生のころTOEICマニアだった私が、まさにこんな感じでした。
エリートだけど無能だった私の話…
最高960点をマークしたのに、日常英会話すらまともにできない、エリートだけど役立たずみたいな状態でした。
どうしてそんなことになったのか?
TOEICの勉強が楽しすぎたのと、中毒状態になっていたので原因ですね。
ちょっとヤバイ人に見えてしまうのですが、私がどれくらい重症だったか、気になる方はこちらの記事をご覧ください。
社会人になるともっと無能に
大学生の頃はTOEICマニアでも全然問題なかったのですが、社会人になった時には苦労しました。
社会人になると求められる英語レベルも上がりますので、役立たず度合いはより加速していきます。
上司や人事はTOEICスコアを見て、あなたを英語ができる人というイメージで仕事を割り振ります。
恥ずかしい体験談
私は医療機器の輸入販売商社にいたのですが、欧州からメーカー担当者が来日することがよくありました。最寄りの国際空港まで送迎する仕事を任せられました。
その時に、まともに会話することができず、「なんであんなやつを寄越したんだ」とボヤいたようで、後で社内の噂になりました。
実務を積んでいないと、ぶっつけ本番で役立たずを露呈することになります。
変にプライドだけ高くなっていると、現実を突きつけられた時にほんと惨めに感じてしまいます。
ビジネスレベルの英語を効率的に学習する方法
TOEICの勉強は大切です。けれど、ビジネスに応用する場合には勉強方法の工夫がもっと重要です。
それには、TOEIC + アルファの学習が効率的ですよ。
専門分野の語彙力の習得
ビジネス英語が苦手という方は、その専門分野で使われる「独特の単語」を英語で覚えていない可能性があります。
普段、使わない専門用語が飛び交うことで、会話についていけないのです。
ですので、専門用語の語彙力を鍛えると飛躍的にビジネス英語が向上します。
私のお話をさせていただくと、救急や集中治療に特化した医療機器を製造販売するメーカーで勤務していますから、急性期医療の専門用語を多く暗記しています。
そういった専門性の高い単語は、基本的にTOEICに出てきません。つまり、TOEICばかり勉強していても意味が全くないんです。
辛辣になってしまいますが、TOEIC=ビジネス英語という考え方は合っています。ただし、それぞれの業界に落とし込んでいくと、通用する部分が少ないです。TOEICはかなりレベルが低いと言わざるを得ません。
これは逆にチャンスです。
社会人になると分かりますが、みんなTOEICの勉強をしています。そして、TOEICでお腹がいっぱいという状態です。プラスαの勉強ができる社会人って、本当に一握りだと思います。
専門性を高めるということ
例えば、TOEIC 500〜600点あれば、こちらの文章が理解できると思います。
【TOEICの英語表現】
The medical equipment helps patients to breathe automatically, but if doctors do not make the correct setting, it may cause a lung injury.
【現場での英語表現】
The ventilator can control a patient’s respiratory pattern, but if physicians make a wrong setting in the maneuver, it may cause pneumothorax.
訳:この医療機器は患者を自動的に呼吸させるものですが、医師が正しい設定をしないと、肺に損傷を与えることがあります。
ハイライトした単語は医療用語としてよく登場するのですが、TOEICの勉強だけではまず習得できないと思われます。
専門用語で書き換えると、一気に内容が理解できなくなるかと思います。でもこれは、あなたの英語力が低いからではないかもしれませんよ。
つまり、専門用語を英語で知っているかだけの違いです。
英検1級クラスでも出てこない単語ですが、医療現場において外国人スタッフと医師の架け橋をする際には、こういった独特の英単語が頻回に出てきます。
語彙力を強化するおすすめの方法
どうやって勉強するの?
こういった疑問が出てくると思います。私がやった方法を簡単に解説していきますね。
論文を読む
各ビジネス領域の専門的な単語力を鍛えるためには、論文や文献の読み漁りが圧倒的に効率が良いです。
TOEICリーディングの10倍くらいしんどい作業ですが、本気でビジネスで役立てたいならおすすめします。
論文は、長いセンテンスと複雑な構造で書かれているものが多いです。最初はほとんど内容を理解できないと思われます。
初めの頃は、分からない単語をマーカーする作業だと思って読み進めます。マークした単語は隅っこに日本語の意味を書いておきます。
最後までこの作業ができたら、もう一度最初から読み進めていきます。
毎日、30分くらいでも大丈夫ですので、同じ論文を使って繰り返し練習しましょう。
知らない単語が少なくなると、リーディングがかなりしやすいと感じるようになりますよ。
論文はこちらのサイトから入手できます。
英単語帳
私は「TOEIC専用の単語帳」はあまり意味がないと考えています。
単語帳から得た知識は、断片的で短期間の記憶になりがちだからです。しかも、普段ほとんど使わない単語を意味なく覚える作業は、生産性に欠けると思いませんか?
でも、単語帳が欲しい…
そうは言っても、単語帳がないと不安に感じる人もいるでしょう。(実際に私も不安でした)
4ヶ月でスコアを860点まで回復した時にお世話になった単語帳を紹介したいと思います。
有名どころはこちらです。
単語帳には「金の単語帳」「キクタン」など有名なものがあるのですが、シンプルな本書がおすすめです。
TOEICに必要な単語を全て網羅している感じではありません。しかし、必要最低限は記載されているため、単語帳の勉強に多くの時間をかけずに済みます。
書籍の後半は、オフィスやコーヒーショップでのスピーチや会話など、3〜4センテンス(段落)で構成される短めの英文から学習ができるようになっています。
イメージがつきやすいことや、付属のCDで聞き流しも有効でした。
やっぱり有名どころがいい場合
私は使ったことがないです。けれど、他のブログでは以下のような単語帳がよく紹介されていますね。
よかったら参考にしてみてください。
それでは、今回の記事はこれくらいにしておきます。
偉そうに色々と書かせて頂きましたが、そんな私も英語については修行の最中です。860点まで回復したので、TOEICについては卒業しようと考えています。
今後は、より実践的な英語力を身に付けれるよう頑張ります。
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