TOEICのリスニングの勉強法を知りたい人
「TOEICのリスニングは音声が早すぎて聞き取れない…途中で音声に付いていけずに回答できないことも…。リスニング・セクションの効果的な勉強法を教えてくれませんか?」
このような悩みを解決していきます。
この記事の内容
- リスニングが聞き取れないのはどうして?
- リスニングのスコアを効率的に上げる勉強法
- リダクション/リンキングなど発音の特性に注意
- 知っているだけでスコアがあがるパート別の解き方のコツ
TOEIC リスニング・セクションの効果的な勉強法
TOEICを始めたばかりの初心者の人はリスニング・セクションに苦戦しているかもしれません。
TOEICのリスニング・セクションは強制的に問題が進んでいくため、一度ペースを崩してしまうと落ち着いて問題に向き合うことも出来なくなります。
私にはリスニングのセンスがないのかも…
と落ち込むこともありますが、そもそも英語と日本語は発音や文章構造が大きく異なります。
ネイティブでも無ければスムーズに理解できなくて当然なんです。
それでは日本人には英語が向かないのかと言えばそうでもありません。
英語の特性を捉えて反復練習をすれば、誰でもリスニング力を向上させることはできます。言い換えれば『英語に慣れること』が重要です。
英語に慣れるためには『英会話』などを思い浮かべる人が多いかもしれません。
確かに英会話に通い続ければリスニングが得意分野になるはずです。
しかし、この記事を読んでいる方は『TOEICのスコアを上げたい』と考えているはず。
その目的を達成するためなら英会話スクールは遠回りすぎます。
私は先日このようなツイートをしました。
英語のリスニングに必要な能力を整理するとこのようになります。
— ほろほろ@質素生活 (@investfrom30) September 6, 2020
英単語の学習を中心にして、リスニングにまで裾野を広げると効率が良い
ちなみに発音記号が読めれば尚良しですが、マストではない。私は大学時代に発音記号を叩き込まれましたが、知識が無くても野性的に習得することは可能です😌 pic.twitter.com/C9vLx6dMcy
このあたりの要素をカバーしていけば、リスニング力はどんどん向上していきます。
TOEICリスニングを効率よくスコアアップして、その先にある英語力も養うことができれば読者の期待に応えられると考えて記事を書きました。
私が2019年に4ヶ月の勉強期間で860点(リスニング450点)を達成したときの勉強法をベースにしています。そのため、多くの方に再現性があると考えています。
2016年から開始された新TOEICのリスニング・セクションはご覧のようになっています。
Part1 | Part2 | Part3 | Part4 |
---|---|---|---|
写真描写 | 応答問題 | 会話問題 | 説明文問題 |
6問 | 25問 | 39問 (1つの会話に設問が3問) | 30問 (1つの説明に設問が3問) |
1枚の写真に映し出されている人物の行動や風景の特徴について、正しく述べられた選択肢を選ぶ | 短い質問やコメントに対して、正しい応答の選択肢を選ぶ | 2人または3人の会話を聞いて、設問で問われている内容と合致する選択肢を選ぶ | 1人のスピーチや説明を聞いて、設問で問われている内容と合致する選択肢を選ぶ |
リスニング・セクションは4つのパートに分かれていますが、今回ご紹介する勉強法はすべてのパートで役立ちます。
TOEICリスニングが聞き取れない理由
冒頭で英語と日本語の発音と文章構造などが違うからスムーズに聞き取りが出来ないとお伝えしました。
これを細分化してみると、ご覧のような4つ大きな原因に行き着くはずです。
TOEICリスニングが聞き取れない理由
- ①語彙力が不足している
- ②文法を理解していない
- ③発音の聞き分けができない
- ④聞きながら内容を理解する能力が乏しい
反対に考えてみると、この4つを補完してしまえばリスニングがしやすくなると言えます。
注意が必要なことは部分的に対策を行っても、リスニング力はそこまで大きく伸びないということ。
これら4つをバランス良く強化していくことが重要なのです。
この中で①語彙・②文法・③発音は基礎学習であり、④聞き取りと内容理解の能力はリスニングに対しての『慣れ』の部分が大きいと考えます。
ですので積極的な学習が必要なのは①〜③のエリアになります。
学習の中心は①語彙力の強化
この3つのエリアの学習ステップとして語彙力を鍛える『単語学習』を中心にして下さい。
こちらの図のとおり、英単語の学習を通じて発音と文法を強化していく必要があります。
一つひとつの英単語が重なり合って『英語』を構成しているのですから、語彙力の強化を学習の中心にするべきです。
TOEICだけにフォーカスすると出題される英単語はある程度決まっています。リーディング・セクションに比べると、リスニング・セクションに出題される単語は難易度が高くありません。
スコアアップのために、どれくらいの英単語を学習するべきかは「TOEICによく出る英単語の特徴【スムーズに回答するのに必要な語彙数が分かります】」という記事を参考にして下さい。
TOEICリスニングのスコアを効率的に上げる勉強法
先ほどお伝えしたとおり、リスニングの勉強には英単語学習を中心にすると良いですが、それと同時進行で以下の勉強法を取り入れます。
TOEICリスニングの勉強法
- 正しい発音ができるようになる練習をする
- ディクテーションで正確に聞き取る練習をする
- シャドーイングで聞き取りと内容理解の練習をする
- 間違えた問題は分析して傾向を調べる
- 倍速アプリで通常より早い英語に慣れる
正しい発音ができるようになる練習をする
リスニング対策には『聞き取りの練習』というイメージを持っている人が多いかと思いますが、インプットばかりのトレーニングでは効果が下がります。
アウトプット型の練習を取り入れて、自分でも正しい発音ができるようになりましょう。
ちなにみ発音記号の勉強をしなくても長い目で見れば、発音は自然と身につきます。
ただし、発音記号を勉強していれば、初めて見る英単語も正しく発音できるようになることがメリットです。
自分自身で正しい発音が出来るようになると、他人の正しい発音も容易に聞き取れるようになります。
反対に自分の発音が正しくないと、他人の正しい発音を聞き取ることが難しい場合もあります。
それくらい発音の習得は重要なんです。
発音の練習ってどうするの?自分じゃできないように思うけど?
しかも難しそうだな…
このような疑問を感じるかもしれません。
しかし、発音は自己学習が可能であり、しかも単語帳の暗記より簡単です。
「発音の学習は簡単」というと語弊がありますが、覚える必要があるポイントは少ないので取り組みやすいと思います。
私が4ヶ月で860点を達成した時には『英語耳』と呼ばれる参考書で発音について理解を深めました。
本書では例えば/v/{ヴゥ}の発音の仕方を反復して学習できます。
付属されている発音練習用のCDが非常に学習しやすいです。
自分で正しい発音を理解してからリスニング対策を進めていきたい場合には、こちらの書籍の導入を検討することをおすすめします。
ディクテーションで正確に聞き取る練習をする
ディクテーションはリスニングした内容を紙に書き出して『正確に英語を聞き取る練習』をすることです。
ディクテーションのポイント
TOEICのPart1(写真描写問題)やPart2(応答問題)などで出題される比較的短いセンテンスでディクテーションしましょう。
初心者がいきなり長い文章でディクテーションするのはハードルが高すぎます。
慣れてくればPart3(会話問題)やPart4(説明問題)で使用される比較的長めの問題を利用します。
一回のリスニングだけで聞き取りして書き出すのは上級者でも難しいため、何回も聞いて書き出し作業を進めて構いません。
ディクテーションの学習ステップ
- 英文を聞き取る
- 英文を紙に書き出す→完成度50%
- 2回目の聞き取り
- 英文を紙に続きで書き出す→完成度80%
- X回目の聞き取り
- 英文を紙に続きで書き出す→完成度100%
- 正しく聞き取りできているか確認する
イメージとしてはこのような感じです。
ディクテーションの最後には答え合わせが必要なので、原文と比較して添削作業を行います。
間違えた箇所はこのような分類に分けて対策をしていきましょう。
間違え原因を把握する
- 聞き取れなかった
- 聞き間違えた
- 聞き取れたが意味が分からず
実際の日常会話でも100%正確に聞き取れている訳ではないので、80%前後の精度であれば問題ありません。
シャドーイングで聞き取りと内容理解の練習をする
シャドーイングは英語を聞き取った瞬間に同じ内容を続けて発音します。
英語を聞き取ってさらに内容を理解する練習です。
シャドーイングの学習ポイント
イメージとしては元になる音声に1秒ほど遅れて発音をしていく感じです。
シャドーイングの学習ステップ
- 音声の書き出し(スクリプト)が載っている教材を用意する
- 音声を事前に数回聞いて耳を慣らしておく
- スクリプトを音読して舌を慣らしておく
- スクリプトの知らない単語や表現はこの段階で理解しておく
- シャドーイングを実施する
このようにシャドーイングは効率を高めるために少し事前準備をして行いましょう。
利用する教材はスクリプトが付いているものならなんでも構いません。
個人的にはTOEICの運営組織が発行しているTOEIC公式問題集がおすすめです。
難しいスクリプトは使わない
しっかりとシャドーイングができるようになるまでは、自分の英語レベルでも簡単に思える音声を利用するほうが良いです。
また、たくさんの音声を利用するのではなく同じ音声を繰り返し練習して、完璧にシャドーイングができたら次の音声に手を出すようにしましょう。
公式問題集を利用するならPart1やPart2から始めて、慣れてきたらPart3とPart4に手を出すと良いかもしれません。
間違えた問題は分析して傾向を調べる
ディクテーションとシャドーイングを通じてリスニング力を強化しながら、実際にリスニング問題にも挑戦していきましょう。
実践的な問題集の学習ステップはご覧のとおりです。
問題集の学習ステップ
- 問題に挑戦する
- 答え合わせを行う
- スクリプトを読んで内容を理解する
- 間違えた問題の答えとスクリプトを照合する
TOEICのリスニング問題には必ず音声の中にヒントが隠されています。
各設問の答えがスクリプトのどの部分にあったのか把握することが非常に重要です。
こちらのイラストのように設問とヒントの部分を照合していき『どこに答えがあるのか』を考えます。
間違えた場合にはヒント部分を参考にして、どうして間違えてしまったのか分析しましょう。
間違えの理由として多いものはご覧のとおり。
間違えてしまった理由
- ①ヒント部分を聞き取れなかった
- ②音声の中に知らない単語や表現が含まれていた
- ③全体を把握できていなかった
(対策)
- ①聞き取れるまで反復練習
- ②知らないことを無くせるように知識を蓄積する
- ③スクリプトを使いながら全体の内容が分かるまで反復練習
間違えた理由を把握すればテスト対策に繋がりますし、何よりもTOEICのリスニングの傾向が見えてくるはずです。
TOEICリスニングの問題パターンはどのテスト回でも大体同じであるため、このような分析をするだけでもスコアの向上に繋がります。
倍速アプリで通常より早い英語に慣れる
このようにリスニング力を鍛えながら、問題集をこなしていけばスコアアップすることは間違いありません。
通常のスピードで正答率が7割くらいになってくれば、もう1つ上のレベルを目指すタイミングです。
倍速アプリを利用してリスニング力をブラッシュアップしましょう!
ハイスピードに慣れておけば、本番のリスニングがとてもゆっくりに聞こえて正答率が向上しやすくなります。
やり方は非常に簡単でして、お持ちのスマホに音声データを入れて倍速アプリで1.3倍前後のスピードでリスニングするだけです。
私がTOEICのリスニング対策の仕上げとしてやったのは『Audipo』というアプリで1.3倍で問題を回答していきました。
800点を超えた頃には1.5倍速までスピードを上げましたが、早すぎると対処できなくなるので1.3〜1.5倍速がおすすめです。
ここまでリスニング対策を進めると飛躍的にスコアアップができていることでしょう。
TOEICリスニングの注意点
あれ?いくら聞いてもこの部分の発音が聞き取れない。
原文にはしっかり書かれているのに…
リスニングの勉強を進めていく中でこのような現象に悩まされる人が多く出てくると予想されます。
あなたのリスニング力が不足しているのではなく、本当に聞こえないだけかもしれません。
英語の発音にはご覧のような注意点があります。
英語が聞き取れない外的な要因
- リダクション:発音の弱体化・消失
- リンキング :発音の繋がり
リダクション(Reduction)発音の弱体化・消失
発音記号には記載されているけど実際には弱く発音したり、場合によっては発音しないことを専門的にリダクション(Reduction)と言いいます。
リダクションの発生条件は複数ありますが、ここでは代表的なものをご紹介します。
主な発音の弱体化・消失の条件
- 語尾の破裂音
- 破裂音+子音
- 機能語の挿入
語尾の破裂音
英語の発音における破裂音には/p・b・t・d・k・g/などがあります。
・cup と cut
それぞれ「カッァ」のように聞こえます
・sit と sick
それぞれ「スィッ」のように聞こえます
このような現象が発生しますが文脈で判断して聞き分けていきます。
センテンスの文脈で聞き分ける
- I want to cut the red paper.「その赤い紙を切りたいです」
- I need a cup to drink something.「なにか飲むのにカップが必要です」
破裂音+子音
破裂音に続く単語が子音で始まる場合にも破裂音が消失します。
・sit down
こちらは「スィッダウン」のように聞こえます
sitのtが破裂音でdownのdが子音ですのでtの破裂音が消失するのです。
この他にもご覧のようなものがあります。
・You are a good teacher.
こちらは「グッティーチャー」のように聞こえます。
・It was a hard decision.
こちらは「ハーディシジェン」のように聞こえます。
・How about your job hunting?
こちらは「ジョッハウンティン」のように聞こえます。
機能語の挿入
英語には主語や述語動詞など8種類の品詞がありますが、さらに内容語と機能語に分かれます。
内容語:名詞・一般動詞・形容詞・副詞・疑問詞など
機能語:接続詞・冠詞・助動詞・前置詞・代名詞など
この内の機能語は発音が弱体化することがあります。
・Rock and Roll(接続詞)
こちらは「ロッケンロール」のように聞こえます。
・They are looking for their dog.(前置詞)
こちらは「ルッキン(フォ)」のように聞こえます。
また機能語に含まれる代名詞のhim・her・theirなどもリダクションしやすいので注意が必要です。
・I like him.
こちらは「ライキム」のように聞こえます。
・I saw Anna in her room.
こちらは「インナールーム」のように聞こえます。
・I got them it.
こちらは「ゴォッゼミット」のように聞こえます。
リンキング(Linking)発音の繋がり
2つの単語の接尾接頭が繋がってまるで1つの単語のように発音されることを専門的にリンキング(Linking)と呼びます。
リンキングはリダクションよりも発生条件が複雑ですが、代表的なものはご覧のとおり。
t・d・k・l・n・r + 母音
・Front of
こちらは「フロンタァブ」のように聞こえます。
・Tell us
こちらは「テラァス」のように聞こえます。
他にもこのようなリンキングがありますが、こちらは自然に出来ている人が多いかと思います。
k・t・d・p・ch・sh・f + y
・Thank you
こちらは「センキュー」のように聞こえます。
・Keep you
こちらは「キーピュー」のように聞こえます。
以上が代表的なリダクションとリンキングであり、TOEICのリスニング音声にも普通に出てきます。
これからリスニングを頑張りたい人は絶対に知っておくべき知識です。
TOEICリスニングの解き方のコツ
最後にTOEICリスニング・セクションの各パートの攻略のコツについて簡単にまとめておきます。
リスニングの勉強をする際に紹介するコツを意識してみて下さい。
TOEICリスニングの各パートのコツ
- Part1:写真の特徴を把握して答えの候補を予想する
- Part2:設問と同じ単語に要注意する
- Part3:設問と選択肢の先読み
- Part4:設問と選択肢の先読み
Part1は写真の特徴を把握して答えの候補を予想する
Part1は写真描写の問題です。
写真の状況をもっとも適切に表している選択肢を選びます。
例えば、このような写真が出題されます。
この写真を見たときに『特徴』と『複数の答え』を予想するのがコツです。
例えばこの写真の特徴はご覧のような感じでイメージします。
写真の特徴は?
- 2人が海を見ている
- 2人が横に並んで座っている
- 女性の下にカバンが置いてある
- 自転車が停めてある
答えの予想としてご覧のような音声が流れてくると考えます。
答えの予想は?
- They are looking at the sea.
- They are sitting next to each other.
- A bag is placed under a woman.
- A bicycle is parked.
このように正解の候補をいくつか予想できるようになれば、慌てないでPart1に取り組めるはずです。
Part2は設問と同じ単語に要注意する
Part2は応答問題です。
比較的短い英語のフレーズを聞いて、その応答として適切な選択肢を選びます。
例えば、このような問題が出題されます。
設問
Could you leave the door open, please?
選択肢
(A) The door had already been painted.
(B) Of course, I will.
(C) I leave a massage for you.
Part2は問題用紙に何も書かれていませんので、すべて音声から答えを導き出す必要があります。
「ドアを開けたままにしてくれませんか?」というフレーズに対して適切な返答は、選択肢(B)「もちろん、そうするね。」です。
不正解の選択肢(A)にはdoor(扉)、選択肢(C)にはleave(〜を残す)というふうに設問に含まれている単語が出現します。
リスニング力が不足している受験なら最初の設問で聞き取れたdoorやleaveに吊られて、不正解の選択肢を選んでしまいがちです。
Part2にはこのような『ひっかけ問題』がよく出題されます。
これは雰囲気で回答している受験者をふるい落とすためのTOEIC運営の手法と言えるでしょう。
設問に出てきたキーワードと思われる単語が、選択肢でも出てくればひっかけ問題である可能性が高いので注意して下さい。
ちなみにこのコツが使えるのはPart2だけ!
Part3やPart4では設問と選択肢に同じキーワードが含まれていることも多いですよ。
選択肢(A)または(B)で答えが分かるリスニング力を目指す
実はリスニング力が高まってくると、Part2の選択肢を(A)〜(C)まで聞き取らなくても正解を導き出せます。
上記の練習問題であれば、選択肢(B)は明らかに正解だと分かります。
つまり、選択肢(C)は確認程度であり真剣に聞き取る必要はないでしょう。
Part2を消去法で答えが分かるようになれば、あなたのリスニング力はかなり向上しているはずです。
Part3・Part4は設問と選択肢の先読み
Part3は会話問題、Part4は説明問題です。
どちらのパートも1つの音声に3つの設問が用意されています。
比較的長い会話や説明(スピーチ)を聞いて、設問と整合性の取れた選択肢を選びます。
それぞれの設問と選択肢は問題用紙に印刷されているので、事前に確認して問題の内容をおおよそ把握することが可能です。(※問題の音声は問題用紙にプリントされていない)
先読みのタイミングを把握しよう
Part3とPart4はDirections(説明)というパートの概要を受験者に説明するアナウンスが流れます。
また、問題の音声が流れた後にそれぞれの設問も読み上げられます。
更に音声と音声の間には約8秒の回答時間が設けられているため、これらの空き時間に次の問題の設問や選択肢を確認しましょう。
次の問題の音声が始まる前に内容を把握するため、このイラストのようにNo.34の設問がアナウンスされている間に次の問題であるNo.35〜No.37を先読みしていきます。
つまり、ベーシックな先読みのテクニックを取り入れるなら、2つ目の設問のアナウンスが終わる時には3つ目の設問もマークできている状態でなければいけません。
設問と選択肢の先読みのやり方にもコツがある
先読みの時間は非常に少ないから読む箇所に優先順位を付けることが重要。
優先順位
- 第一優先:設問
- 第二優先:選択肢
設問をできるだけ先読みして問題の内容をおおよそ理解した方が良いです。
先読みの時間に余裕があれば選択肢も把握して下さい。
No.71 Where is the speech taking place?(優先)
- (A) At a wedding party
- (B) At a client meeting
- (C) At a company ceremony
- (D) At a computer workshop
No.72 Who is Jim Lawrence?(優先)
- (A) He is a famous musician
- (B) He is a chief executive officer
- (C) He is a computer journalist
- (D) He is a university student
No.73 According to the speaker, what Jeff Styler and Jim Lawrence had in common?(優先)
- (A) They worked in the same company.
- (B) They were same university students.
- (C) They run computer companies.
- (D) They had a mutual friend.
選択肢の重複部分はわざわざ読まない
選択肢を先読みするための時間を捻出するために、選択肢の重複している内容は繰り返し読まないようにします。
No.71 Where is the speech taking place?
- (A) At a wedding party
- (B)
At aclient meeting - (C)
At acompany ceremony - (D)
At acomputer workshop
No.72 Who is Jim Lawrence?
- (A) He is a famous musician
- (B)
He is achief executive officer - (C)
He is acomputer journalist - (D)
He is auniversity student
No.73 According to the speaker, what Jeff Styler and Jim Lawrence had in common?
- (A) They worked in the same company.
- (B)
Theywere same university students. - (C)
Theyrun computer companies. - (D)
Theyhad a mutual friend.
実際のテストではこのように全ての設問が部分的に重複しているとは限りませんが、省けるところは積極的に時間の節約をしましょう。
TOEIC リスニング・セクションにおすすめの問題集
これからリスニング用の問題集を準備する人向けに、おすすめの問題集を紹介しておきます。
TOEIC 公式問題集
こちらはTOEIC公開テストを運営しているIIBCが制作している公式問題集です。
1冊に2回分のL&Rテスト問題が記載されています。
この記事で解説したとおり、同じリスニング問題を利用して繰り返しディクテーションやシャドーイングの練習をするべきです。それに必要な音声CDやスクリプトも載っているため、非常に勉強がしやすいです。
IIBCのTOEIC公式問題集を中心に学習を検討しているは『TOEIC公式問題集の正しい使い方【たった3ヶ月!800点超えの方法を徹底解説します】』という記事が参考になるかと思います。
TOEIC(R)テスト新形式精選模試リスニング2
リスニング・セクションのテスト5回分が収録された問題集です。とにかくリスニングの問題を解きまくりたいという人にオススメします。
私は860点(リスニング450点)を保有していますが、こちらの問題集は本番より難しいと感じます。音声のスピードも本番より早いです。
ディクテーションやシャドーイングの学習をしっかりやってから本書を利用すれば、リスニング・セクションは準備万全でしょう。
以上がTOEICリスニング・セクションの攻略に必要な勉強法です。
この記事が、これからTOEICを頑張ろうとしている読者様のお役に立てれば嬉しい限りです。
ご不明な点などあればコメント欄よりお気軽にどうぞ!
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