英会話をもっと上達させたい人
「なかなか英語の聞き取りが上手くいかない。相手の言っていることが全然理解できないよ。留学未経験の自分には英会話なんて無理なのかな…」
このような悩みを解決します。
みなさん、こんにちは。IF30のほろほろ(@investfrom30)です。
当ブログではよく「英語を実務に繋げよ!」とよく言っていますが、私は留学した経験がありません。
そんな私でも外資系の医療メーカーの営業(管理職)として、本社の外国人スタッフとコンタクトを取ったりできています。
どうして留学していないのに英語実務ができるのか?
→ それは『発音』の基礎を早い段階で鍛えたからだと感じています。
それについて、先日このようなツイートをしました。
留学未経験ですが、ぎこちない感じで、本社の外国人と会話できています。(多分7〜8割くらいの理解力😅)
— ほろほろ@投資と英語 (@investfrom30) December 1, 2020
もちろん相手が優しく話してくれているのもありますが、聞けるようになったのは、明らかに『発音』を英語学習に取りれてから。Coincidence→Convenienceみたいな脳内置換が減ったんですよ。
留学未経験ですが、ぎこちない感じで、本社の外国人と会話できています。(多分7〜8割くらいの理解力)
もちろん相手が優しく話してくれているのもありますが、聞けるようになったのは、明らかに『発音』を英語学習に取りれてから。Coincidence→Convenienceみたいな脳内置換が減ったんですよ。
その学習には『英語耳』という魔法の本を使いました。
この記事は「なぜ英語耳を使って発音が身につくのか?」を考えながら、使いこなす方法を紹介します。
英語学習のスタートを『単語帳の暗記』から始める人は多いと思いますが、発音に力を入れる日本人は少ないです。『正しい発音』を理解しながらやることで、その後の英語学習の『質』と『スピード』が格段に良くなります。
単語学習に『発音』を取り入れた時期くらいから、一気にリスニング力が上がってきたのです。
本質をとらえた英語学習
昔の私がそうだったのですが、「リスニングができない」と思うと、多聴しまくるという安易な行動をしてしまいがちです。
正しい発音を理解しないまま英語のシャワーに浴びても、それはただの雑音にしかなりません。
赤ん坊の頃であれば自然に発音が身につくのですが、日本語に慣れ親しんで成長すると勝手に英語脳に切り替わることを期待するのは現実的ではありません。
この記事を読んでいる人のなかには、このような悩みを抱えている人がいるかと思います。
英語学習者の悩み
- どれだけ英語を聞いてもリスニング力が上がってこない
- 英会話を続けても、相手の言っていることがすべて理解できない
- ビジネス英会話において、致命的なリスニングの間違えをしてしまったことがある
こういった問題は発音を学習に取り入れることで、解決できる場合があります。
この記事では、私がその時の学習に使った『英語耳』という参考書を紹介しながら、正しい使い方も解説します。
この記事の内容
- 『英語耳』を利用する価値とは
- 『英語耳』の正しい使い方
- 『英語耳』の実力を口コミで調べた
『英語耳』を利用する価値とは
『TOEICにおすすめの参考書』でも紹介した本書『英語耳』は、英語の発音とリスニングを鍛えるために最高の教材です。
「英語が聞き取れない!」「聞き取りの精度が低い…」という人の中には、英語をたくさん聞いてリスニング力を上げようとする人がいます。
それは間違えではありませんが、発音についての知識が不足した状態では、いつまでもリスニング力が上がってきません。
『英語耳』の価値は、このような問題を一気に解決できるところです。
- リスニングの正確性が向上する
- 発音のルールが理解できる
- 英会話もスムーズになってくる
リスニングの正確性が向上する
リスニングができない最大の問題は人間の脳にあります。
英語学習をしている段階では、知らない単語を聞いたとき、無意識に知っている単語に置き換える現象が発生します。
- Coincidence (偶然性)→ Convenience(便利さ)
- Spacious (広々とした)→ Status(社会的地位)
このような置き換えは英語学習の途中段階で幾度となく発生して、学習者を困らせる大きな原因になります。しかし、多くの人は、発音の知識不足が原因であると気が付きません。
英語耳をやると、このあたりから改善できるようになります。
単語学習からスタートする人は多かと思いますが、同時並行でそれぞれの細かな発音にも意識しながらやっていくことで、学習効率が爆発的に改善していきますよ。
発音のルールが理解できる
英語学習者を困らせるのは『置き換え』だけではありません。
- リダクション
- リンキング
と言われる、音の消失や繋がりが発生することで「今まで聞いたことがない発音が出てきた!」という状態が発生します。
英会話をやっていると分かりますが、ネイティブの話すスピードが上がってくると、こういった英語の特性が現れてきます。
みなさんも、スロースピードの英会話なら余裕で聞き取れるけど、海外ドラマになったら一気に難易度が上がるという経験をしたことがありませんか?
ネイティブの普通のスピードの英会話では、リダクションやリンキングが発生することが普通でして、そういった発音ルールに慣れなければ、いつまでも英語力が上がってきません。
英会話もスムーズになってくる
『英語耳』を利用すると、このような発音の知識がステップごとに理解できます。
子音や母音の発音のポイント、リダクションやリンキングなどの発音ルールについて理解が深まることで、以下のような成果が出てくるはずです。
- 相手の言っていることが理解できる
- 自分の言っていることが相手に正しく伝わる
つまり、英会話をしっかりやりたい人は『発音』を積極的に学習するのがポイントです。
『英語耳』の正しい使い方
『英語耳』でどのような学習ができるか、本書の目次を紹介しておきます。
- 目次
- 第一章:なぜききとれないのか?
- 第二章:発音バイエル 子音編
- 第三章:発音バイエル 母音編
- 第四章:発音バイエル R編
- 第五章:発音バイエル 音声変化編
- 第六章:生の英語を使った学習法『Parrot’s Law』
- 第七章:英文読書のすすめ
第二章〜第五章までは子音と母音のそれぞれの発音について学習を進めていきます。
第六章〜第七章では発音をより強化するための学習法が紹介されています。
本記事では『英語耳』を活用しながら、どのような教材と組み合わせると、相乗効果が高いかについても解説していきます。
『英語耳』の使い方:単音の発音を理解する
第一章〜第五章までは母音と子音のそれぞれの発音(単音)について理解を深めます。
単音は発音の基礎部分であるため、一番重要なパートです。
単音の理解が全てのカギです。
繰り返しやらないと単音の発声方法はすぐに忘れてしまいます。
定期的に繰り返しやることがポイントです。
初心者であれば、単音の学習は必須ですので以下の方法をおすすめします。
- 第一章〜第五章を理解するまで何回も繰り返しする
- それぞれの単音の発声練習を毎日30分ほどする
面倒に思うかもしれませんが、単音は恐ろしいほど重要!
自信が付くまでやった方が良いです。
中途半端な知識で次のステップに進んでも、リスニングや英会話で行き詰まり、単音学習に戻ってくることになります。
「この単音はこう発音する!」とスムーズに理解できるようになれば、第六章〜第七章に進むタイミングだと考えるくらいが丁度良いですよ。
『英語耳』の使い方:無料教材で繰り返し練習する
”オウムがはじめて人間の言葉(おはよう)を覚えるには、約2000回繰り返してその言葉を聞かせる必要があります。〜中略〜 次の単語は200回の練習で覚えてしまいます。”
英語耳 104ページの一文より
オウムが人間の言葉を覚えるときに、脳内に新しい学習領域を作り出すそうです。
0→1を生み出すのは大変な作業ですが、引用文にもあるとおり、領域が出来てしまえば、次の単語を覚えるのに必要な労力が激減します。
これは『Parrot’s Law』という学習方法なのですが、発音についても同じことが言えます。
『英語耳』では次のような3段階での学習が推奨されています。
- 歌を使った練習
- 短めの会話を使った練習
- 長めのスピーチを使った練習
IF30では『英語耳』をより効率的に学習できるように、ネット上の無料のコンテンツを探してきました。
それぞれの段階に分けて使用してみてください。
歌を使った練習
本書では発音が聞き取りやすいカーペンターズの楽曲を推奨しています。
Yesterday once more
Sing
このあたりは日本人でも馴染みのある楽曲です。
テンポもゆっくりですので、最初の練習に良いかと思います。
歌詞を見ながら、発音を意識して一緒に歌う感じで練習しましょう!
少し慣れてきたら、テンポが速めの楽曲に挑戦するのもありです。
We are the world
Let it be
歌詞がないものはコメント欄や字幕機能を使うと良いですよ。
短めの会話を使った練習
音楽でのParrot’s Lawに慣れてきたら、今度は短めの会話を使って練習していきます。
ここでもYoutube動画を使って学習するのがおすすめです。
動画は何でも良いのですが、こちらのポイントだけ抑えましょう。
- つまらない動画はやめておく
- 自分にとって簡単ぐらいが丁度いい
私のおすすめは海外ドラマやアニメで繰り返しやることです。
Friends(ブラッド・ピットが出演した神回)
スポンジ・ボブ
思っているよりも簡単そうな動画で練習するほうが良いですよ。
個人的にスポンジ・ボブは見ていても楽しいのでおすすめ。
長めのスピーチを使った練習
短めの会話に慣れてきたら、長めのスピーチ動画で練習しましょう。
だいたい10分前後のスピーチ動画が良いかもです。
ここでのポイントも『つまらない動画は使わない』ことです。
- 自分の興味のある分野
- 好きな俳優のインタビュー
このような視点でスピーチ動画を探すと良いかと思います。
私は人生のためになるスピーチという軸で動画を探してみました。
スティーブ・ジョブズの伝説のスピーチ
ビル・ゲイツ成功への10のルール
このあたりは英語も聞き取りやすく、内容も面白い(かも)です。
できるだけ同じ教材を使って繰り返しやるほうが、学習効率が高いとされています。
教材選びは慎重にやった方が良さそうです。
本書に書かれているおおよそのステップはご覧のとおり。
- 原稿を見ないで30回リスニング
- 原稿を見ながら30回リスニング
- 音声に合わせてシャドーイングのような感じで発声
- 最後に原稿を見ずに100%理解できるかテスト
本書ではParrot’s Lawのより詳しいやり方が書かれていますので、第六章から読み直してくださいね。
『英語耳』の使い方:英文読書をする
「おいおい、発音の練習なのに読書?」と思われた人もいるかもしれません。
本書の主張では、英語耳を鍛えるためには『語彙力』と『読解力』が必要だそうです。
そして、大学で言語学について履修した私もそう思います。
第二言語を習得するには『発音』『単語』『文法』という3つの要素をバランスよく学習する必要があります。
つまり、英文読書で発音を鍛えるのは、一見すると遠回りに見えますが、実は効果が非常に高いとされています。
簡単な洋書から始めよう
どのような洋書が学習に最適か説明します。
洋書を最初から最後まで読み切るには結構なカロリーを消費します。
難しい洋書は使わずに、絵本などからスタートするのも悪くない選択肢です。
ある程度の英語力がある人なら、人気のペーパーバックから好きな洋書をどうぞ。
自分の興味のあるモノを選ばべ大丈夫です。
Amazonの『Kindle Unlimited』という月額サービスに加入するのもありです。2ヶ月無料で使えるので試してみてください。
ペーパーバックは1冊の値段がそこそこしますので、サブスクに切り替えれば月1,000円程度で読書量を増やせます。
個人的におすすめなのは『The Catcher in the Rye(ライ麦畑でつかまえて)』です。
大学生のときに何度も読んで、英語を勉強した一冊です。そこまで難しい単語や文法もありませんし、ストーリーも良いですので、繰り返し読んでも苦痛になりません。
If you really want to hear about it, the first thing you’ll probably want to know is where I was born and what my lousy childhood was like, and how my parents were occupied and all before they had me, and all that David Copperfield kind of crap, but I don’t feel like going into it, if you want to know the truth.
The Catcher in the Rye冒頭
7割くらい理解できるなら、あまり苦痛を感じることなく読み切れると思います。
『英語耳』の実力を口コミで調べた
他の人がどのように『英語耳』を使っているのかSNSで調べてみました。
かなり評価が高いようです。
⑥英語耳
— りょう@英検1級2次 (@english_orca) November 29, 2020
発音の教科書です。
この教科書で紹介されている Parrot’s Law という洋楽を使ったリスニング練習法を実践した結果、英検1級のリスニング問題も得点源としてクリアできるくらいにリスニング力がつきました!
リスニングの練習法や考え方がしっかり書いてあり、非常にためになります🌟 pic.twitter.com/lvmV9IqUrU
英語学習の中で良かったのは、オンライン英会話でも、留学でもなくて、学習初期に「英語耳」で発音記号を認識して、発声する方法を学んだ点。
— Satoshi Ozawa (@ZachinAfrica) April 26, 2020
例えば、「あ」に近い音でも、英語でCup/Cap/Copが正しく発音できるかどうか。
音の最小単位である「発音記号」を学んだ後、英会話や音読の練習をすべき。 pic.twitter.com/KN1ZDn3Pn2
発音の教科書です。
この教科書で紹介されている Parrot’s Law という洋楽を使ったリスニング練習法を実践した結果、英検1級のリスニング問題も得点源としてクリアできるくらいにリスニング力がつきました!
リスニングの練習法や考え方がしっかり書いてあり、非常にためになります
英語学習の中で良かったのは、オンライン英会話でも、留学でもなくて、学習初期に「英語耳」で発音記号を認識して、発声する方法を学んだ点。
例えば、「あ」に近い音でも、英語でCup/Cap/Copが正しく発音できるかどうか。
音の最小単位である「発音記号」を学んだ後、英会話や音読の練習をすべき。
まとめ:『英語耳』の教えに従いコツコツ練習
この記事を簡単にまとめておきます。
- 単音の発音を徹底的に練習する
- 単音をしっかり理解してから次のステップにいく
- 毎日30分くらいは継続して練習する
- 歌は300回繰り返す
- 短い動画は100回繰り返す
- 長い動画は100回繰り返す
- 教材は自分の好きなものを使う
- 自分のレベルより簡単な教材が丁度良い
詳しいやり方は本書を確認しながらやってみて下さい。
発音は一見すると難しそうですが、覚えることは多くありません。
頭で理解するよりも、反射的に発音ができるようになる練習が必要です。
そのために同じ内容を繰り返しやるほうが良く、3ヶ月〜6ヶ月程度コツコツ積み上げることで、『英語耳』を見なくてもキレイな発音ができるようになります。
最後に朗報なのですが、私は10数年前に外国語大学で発音の授業を受けていました。
4年間毎日のように発音と向き合ったのですが、それから10年以上経ったいまでも、発音については自然にできます。
英語学習の初動で発音をしっかりやっておけば、何年先も発音があなた自身の財産になることは間違いありません。
ちょっとでも英語の発音に興味があるならすぐに始めてしまいましょう!