TOEIC Part7のテスト対策を知りたい人
「Part7は長文が難しいし時間も足りない…。どうやって回答すれば良いんだろう?やっぱり速読を練習するべき?解き方のコツとかあるのかな?誰かPart7のテスト対策を教えてください!」
このような悩みを解決します。
皆さん、こんにちは。IF30のほろほろ(@investfrom30)です。
大学生のことにTOEICを受験しまくって、一番つらかったのはPart7(長文読解問題)の攻略です。Part7の最後の問題であるNo.200まで到達できないことが多くあり、すごく苦戦した記憶があります。
もしかしたら、読者様もこのような悩みを抱えているかもしれません。
何回も読み直ししないと正解にたどり着けない!
今回もPart7の途中でタイムアップ…
時間がまったく足りないけれどどうすれば…?
オレに足りていないのは速読なんじゃないか!?
明日から速読ばっかり練習するぞ!!
4ヶ月で860点を達成した経験を踏まえて、このような問題をすべて解決させていただきます。
先日、私はこのようなツイートをしました。
私もTOEICのPart7で時間不足になることが多くて悩みましたが、最後は『丁寧に問題文を読む』というところに行き着きました。
— ほろほろ (@investfrom30) August 27, 2020
部分読みなどの小手先テクニックはカンフル剤にすぎません。
丁寧に読めば時間が足りないと反論がありますが、丁寧に速く読む練習で解決できます!#TOEIC
世の中にはPart7に対する小手先テクニックが多いようです。
目先のスコアアップに繋がる可能性はありますが、英語学習を通じてTOEICのスコアアップを目指すという王道の学習からは離れている気もします。
また、このようなテクニックに頼る受験者を排除するかのように、すべての問題文に目を通さなければ正解できない設問が増えてきている背景もあります。
しかし、Part7の攻略に苦労している人はこう考えるはずです。
TOEIC受験者が陥りやすいマインド
- 丁寧さを重視すれば時間が足りない
- 時間を優先すれば丁寧さに欠ける
どちらを優先した方が効率が良くなるか気になるかと思います。
結論としては優先順位はなくどちらも達成できるようなテスト対策が必要だと言うことです。
TOEICで継続的なスコアアップを目指し、その先にある本物の英語力を手に入れるためにもPart7の正しいテスト対策の理解が重要かと思います。
この記事では、Part7の攻略に必要な情報や勉強法を中心に解説をしていきます。
この記事で分かること
- Part7の概要:出題される問題パターンを把握する
- Part7の解き方の最大のコツは『読み直し』の回数を減らすこと
- Part7の簡単な設問と難しい問題の見分け方
- Part7は『特に難しい設問』で時間を使ってはいけない(戦略的撤退も検討する)
- Part7に使える時間はシングル25分・ダブル10分・トリプル25分
- Part7に最適な勉強法は文法の理解、速読はその後からやる
TOEIC Part7の対策の重要性
お手元にお揃いですか?
IF30のTOEICテスト対策の記事は、公式問題集にできるだけイメージを合わせて作成しています。
まだ、お持ちでない人は効率的にテスト対策ができる公式問題集から始めることをおすすめします。
Part7はTOEICリーディング・セクションの最後のパートです。
疲労のたまった受験者たちに待ち構える最後の難関と言えるでしょう。
Part7の途中でタイムアップになってしまう受験者が多いのです。
一方で、700点以上の高得点を達成するためには、Part7の最後の問題であるNo.200までトライする必要があります。
結論、Part7をスムーズに回答できるようになれば、どのテスト回であっても高得点を取れるようになるでしょう。
それくらい、Part7の壁は高いため、適切な勉強法とテスト対策が重要です。
TOEIC Part7の概要を理解して対策を考えよう
Part7に苦手意識のある人はまずテスト概要から理解をしていきましょう。
これから向き合っていく相手がどういった性格の持ち主なのか、事前に把握しておくだけでもテスト対策の質は上がるはずです。
内容
Part7は長文読解問題と呼ばれており、リーディング・セクションのNo.147〜No.200に位置しています。全部で54問が出題されます。
複数のセンテンスから構成された比較的長い問題文を読んで、それぞれの設問と整合性のとれた選択肢を選ぶ問題形式です。
2016年から始まった『新TOEIC』からフレーズ挿入の問題やチャット形式の問題文も出題されるようになっています。
配点
Part7の配点はご覧のとおりリーディング・セクションの54%を占めています。
Part | 内容 | 問題数 | 割合 |
---|---|---|---|
Part1 | 写真描写 | 6 | 6% |
Part2 | 応答 | 25 | 25% |
Part3 | 複数人の会話の把握 | 39 | 39% |
Part4 | 一人の会話の把握 | 30 | 30% |
Part5 | 短文穴埋め | 30 | 30% |
Part6 | 長文穴埋め | 16 | 16% |
Part7 | 長文読解 | 54 | 54% |
他のパートに比べると作業量は増加しますが、得られる得点も多いため集中するべきパートです。
構成
Part7はパート内で難易度が3段階で上昇していく特殊なパートでもあります。
問題文(パッセージ)が1つ、2つ、3つと複数に分かれることで難易度が上がっていく仕組みです。
- シングルパッセージ:情報源となる問題文が1箇所
- ダブルパッセージ :情報源となる問題文が2箇所
- トリプルパッセージ:情報源となる問題文が3箇所
当然ながらトリプルパッセージの難易度は高いです。
問題文を丁寧に読み進めれば正解できる設問は多いものの、終了時間が近づく中でボリュームが増加していくため心身ともに負荷がかかります。
ちなみに、Part7内の点数配分はご覧のとおり。
Part | 内容 | 問題数 | 割合 |
---|---|---|---|
Part7(シングル) | 長文読解 | 29 | 29% |
Part7(ダブル) | 長文読解 | 10 | 10% |
Part7(トリプル) | 長文読解 | 15 | 15% |
シングルパッセージは配点が高く、そこまで長文という訳でもないから、しっかりと点数を稼ぎたいところです。
TOEIC Part7の解き方のコツ
ここからPart7をスムーズに回答するための解き方のコツを紹介します。
TOEIC Part7の解き方の最大のコツ
- 読み直しの回数を減らす
TOEICの初心者から中級者におすすめのコツであるため、上級者は参考にする必要はありません。
しかし、TOEICを何回も受験していてスコアの伸び悩みを感じているなら、効率的に回答できているか確認してみて下さい。
読み直しの回数を減らす
Part7の最大のコツはなんと言っても読み直しの回数を減らすことでしょう。
理想は問題文を1回読んだだけで、すべての設問に回答できるようになれることです。
読み直しの回数を減らすことができれば、その分の時間的な余裕が発生するためリーディング・セクション全体をスムーズに回答できるようになります。
しかし、正解にたどり着くために最低限の読み直しは必要でしょう。
どうすれば読み直しの回数を減らせるかを中心に解き方のコツを解説していきます。
読み直しの回数を減らすコツ
- 簡単そうな問題文から回答していく
- まずは設問から読んでいく
- 問題文は最初から最後まで読む
- 難しいセンテンスは分ける
簡単そうな問題文から回答していく
Part7を回答する前に素早く問題用紙をめくっていき簡単そうな問題文から回答するようにしましょう。設問が2〜3問程度で文章量が少ない問題文がおすすめです。
なぜこんな事をするかと言えば、時間内に挑戦する設問数を増やすためです。
初心者から中級者の人は正答率にこだわるよりも、回答数にフォーカスした方がTOEIC全体のスコアアップに繋がりやすいです。回答できなかった設問は採点対象になりませんので当然ですね。特にリーディング・セクションでは、この傾向が顕著に出てしまいます
後ほど『理想的な時間配分』についても解説しますが、そのような時間配分を知っていても慣れないうちは必ずと言って良いほど時間切れを起こします。
初心者のうちは時間切れになっても仕方がありませんが、とにかく1問でも多く回答する行動は必要です。
まずは設問から読んでいく
問題文を読み進めていく前に、設問から読むことも解き方のコツです。
これは問題文を読んでどういった設問に答えるのか、事前に把握するために非常に役立ちます。
設問の代表的なパターンはご覧のとおり。
- 何についてのメールや記事か?
- 読者は何をするように促されている?
- ○○さんはどんな仕事をしている?
- ○○とは一体何を指している?
設問を読めば回答に必要な情報を問題文から参照しやすくなります。
その読み方だと設問→問題文→設問になるから余計に時間がかかるよね?
問題文→設問の方が効率が良さそうだけど?
このような意見もあるかもしれません。確かにそのとおりです。
ただ、問題文→設問というように順当に読み進められる人は、そもそも英語力が高いはずです。
すべての英語学習者が最終的には、そのような読み方ができるように学習をするべきかと思います。しかし、ここでの議論は問題文の読み直しを減らす方法ですので、それを回避できるなら『設問→問題文→設問』という余計なステップが混ざった方法も検討するべきです。
問題文は最初から最後まで読む
問題文は最初から最後まで丁寧にそして速く読むことが大切です。
これには勉強が必要であるため、後ほど『Part7の勉強法』で解説をします。
部分読み・ななめ読みは重要ではない
リーディング・セクションはとにかく時間に追われます。そのためか、『部分読み』や『ななめ読み』といった小手先テクニックを使用する受験者もいるようです。
このようなテクニックを満足に使いこなせる人は、TOEICに精通していて英語力が高い人だけだと思った方が良いでしょう。初心者や中級者の人が真似をすると、かえって時間がかかるだけでなく、正答率を下げる可能性すらあります。
Part7には問題文全体を理解できないと正解できない設問も存在します。
第一パッセージで肯定的なヒントを出して、第二パッセージではそのヒントを否定して打ち消すことで不正解を誘う、部分読み受験者を成敗する設問も出題されています。
時間が足りないことは十分理解できます。ただし、『急がば回れ』で最初から最後まで丁寧に読むクセは着けておきましょう。
難しいセンテンスは分ける
絶対にこのセンテンスが答えのヒントなのに上手く訳せない…
TOEICにおいてこのような状況に陥ったことのある受験者は多いはず。
このような時にはセンテンスをいくつかのブロックに分けて考えることをおすすめします。
例えば、このようなセンテンスがあったとしましょう。
- Once completed, the new hotel’s old facilities will be repaired step by step for making them suitable for the conventional architecture.
facilities「設備(複数形)」とconventional「既存の」が分からない場合も以下のように分けて考えてみます。
- Once completed, / the new hotel’s old facilities will be repaired / step by step / for making them suitable for / the conventional architecture.
▼
- 完成した段階で、その新しいホテルの古い??は修理される、順番ごとに、それらを合わせるために、??の建築様式。
ここまでセンテンスを分けて考えると、いくつかの英単語が不明であっても大まかな内容を把握できますね。初心者から中級者まではこの方法にある程度頼っても良いかと思います。
ただし、これを多用すると余計な時間がかかりますので基本的には最終手段です。
TOEICのスコアアップを目指していく中では早めに卒業した方が良いでしょう。
TOEIC Part7の簡単な問題と難しい問題(練習問題)
先ほどPart7の解き方のコツの中で『簡単そうな問題文から回答していく』という説明をしました。
そこに派生してPart7に出題される『簡単な設問』と『難しい設問』を練習問題を使用して紹介します。
練習問題には簡単な問題を2問、そして難しい問題が3問用意されています。
簡単な設問の特徴
- 知っていれば回答できる語彙の設問
- 1つのセンテンスだけで回答できる設問
このような設問は比較的少ないヒントで正解を導き出せる可能性があります。
難しい設問の特徴
- 複数のパッセージの情報源をヒントにする設問
特に難しい設問の特徴
- フレーズ挿入の設問
- NOT問題の設問
このような設問は問題文をすべて理解していないと正解を導き出せないため、回答までに時間がかかりやすいです。Part7に慣れていないうちは『特に難しい設問』を捨ててしまうのも戦略的撤退かと思います。
ちなみにこの練習問題は当ブログで勝手に作ったものであるため、本番のTOEIC試験で1つの問題文にこれだけ難しい設問が出題されることは珍しいとお考え下さい。
Part7の練習問題
時間のある人はお手元のスマホのタイマーを開いて挑戦してみてはどうでしょうか?
もしも10分前後で回答できれば、本番でも高スコアが期待できるはず!
Questions 196 -200 refer to the following e-mail, article, and price list.
No.196
Where did Maggie Willson notice the Marcy Spanish School?
- (A) A TV program
- (B) A website
- (C) A class
- (D) A company
No. 197
The word “unintentionally” in the article, in paragraph 2, line 3, is closet in meaning to
- (A) Circumstantially
- (B) Consciously
- (C) Randomly
- (D) Fortunately
No. 198
In which of the positions marked [1], [2], [3], and [4] does the following sentence best belong?
“We normally show how to learn foreign languages through our educational programs.”
- (A) [1]
- (B) [2]
- (C) [3]
- (D) [4]
No. 199
Which grade class will probably Maggie Willson apply for?
- (A) 2nd Grade class
- (B) 3rd Grade class
- (C) 4th Grade class
- (D) 5th Grade class
No.200
What is NOT mentioned as a feature of the Marcy Spanish School?
- (A) It has 5 different types of classes at least.
- (B) It will be broadcasted on a television program.
- (C) It provides hourly classes.
- (D) It offers enrollees night classes.
いかがでしたでしょうか?
TOEICの公開テストの特徴をしっかり抑えて問題を作成していますので、割と本番さながらの問題だったかと思います。
第3パッセージの価格表が破れていて分からなかった!
そうなんです。すこし意地悪するために価格表の一部を見えないようにしてみました。
このようなイレギュラーな問題文も時々出題されていますので、覚えておいて損はありませんよ。
この練習問題の正解はこちら
- 196:(B) A website「ウェブサイト」
- 197:(A) Circumstantially 「偶発的な」
- 198:(C) [3]
- 199:(C) 4th Grade class「第4等級のクラス」
- 200:(D) It offers enrollees night classes.「受講者に夜間のクラスを提供している。」
この記事は全体的なテスト対策にフォーカスしているため、設問の細かな解説は省きます。
ご確認を頂きたいことは簡単な問題と難しい問題で問題文の参照箇所がどれくらい変化するかという点です。
簡単な設問
No.196(紫色のマーカー)は1つ目のパッセージの冒頭からヒントが出現します。1つのセンテンスで回答することができる簡単な設問と言えるでしょう。
No.197(マーカーなし)は語彙に関する問題であり、単語の知識が不足していれば消去法に頼るか、そのまま不正解になってしまう設問です。
難しい設問
No.198(水色のマーカー)は埋め込み部分が4箇所あり、それぞれ前後の文脈を確認して最も自然な流れになる箇所を選択するため、パッセージ全体を理解する必要があります。
特に難しい設問
No.199(黄色のマーカー)は2つのパッセージである記事からも情報を得る必要があります。問題文のストーリーを理解していないと正解できない設問です。
No.200(赤色のマーカー)は3つのパッセージに情報が分散しており、3つ目のパッセージである価格表の最下部からも情報を収集する必要があります。このようにNOT問題は上級者でも読み直しの回数が増える厄介な設問です。
Part7はパッセージが増えるほど難易度が上がっていきます。これだけあちこちに情報を散らばる問題文を部分読みで対応できるとは到底思えません。
やはり、問題文は最初から最後まで丁寧に速く読むことが重要です。
TOEIC Part7の適切な時間配分
どれくらいの時間を確保すればPart7のすべての問題に挑戦できるのか説明をします。
リーディング・セクションは全体で75分あります。この内55分をPart7に充てるよう意識しましょう。この時間配分を細分化させると各パッセージではご覧のとおりになります。
Part | 開始時刻 | 終了時刻 | 時間配分 |
---|---|---|---|
Part7|シングル | 14:05 | 14:30 | 25分 |
Part7|ダブル | 14:30 | 14:40 | 10分 |
Part7|トリプル | 14:40 | 15:00 | 20分 |
これの時間配分はあくまでも目安です。
それぞれの受験者が最も回答しやすいと感じる時間配分あれば、そちらに従うべきです。
一方で、私も数パターンの時間配分を試しましたが、一番効率的だと感じたPart7の時間配分が上記のものでした。
TOEIC時間配分のコツ【リーディングの時間切れを無くす】という記事でリーディング・セクション全体の時間配分を解説しているので参考にして下さい。順番通りに回答していくのであれば、Part6を14時5分までに終わらせて、すぐにPart7の回答を始めていく必要があるということです。
Part7の時間配分のイメージ
①シングルパッセージ:14時05分〜14時30分(25分)
②ダブルパッセージ:14時30分〜14時40分(10分)
③トリプルパッセージ:14時40分〜15時00分(20分)
TOEIC Part7の勉強法と役立つ問題集・参考書
ここからPart7のスコアアップに着目した勉強法を解説します。ポイントは2つです。
- 正確に読む練習
- 速読の練習
Part7のスコアがいきなり急上昇するような勉強法は残念ながら存在しません。
ただし、基礎学習を地道にやれば『正確に速く読む』ことができるようになり、今回の記事でご紹介した解き方のコツと組み合わせれば確実にスコアアップを目指せます。
勉強法のやり方は語彙力と文法力を底上げしていくイメージです。
この部分の強化には参考書の勉強や、問題集を繰り返し回答するなどの地道な作業が必要になります。
ここからは、より詳細な勉強法を解説していきます。
正確に読む勉強法
Part7の時間が足りないと悩んでいる受験者は『速読』という解決策を検討することが多いでしょう。
文章を速く読み理解するアプローチ方法は間違っていませんが、『正確に読む』という意識がないがしろになりがちなので注意が必要です。
正確に読むとは正しい英文法を理解して読み進めることであり、正しい日本語に変換できる能力でもあります。このような能力を習得するには、以下のような第一文型〜第五文型までをしっかり理解することが必要です。
文法に自信がない人
「どこまでが主語、どれが述語動詞、そして補語や目的語はどれか?」このような基本的な文法を理解できていないまま英語学習をする人も多いようです。
しかし、長文問題をスムーズに解くために有効ですし、そもそも英語のルールを知らずに勉強を進めるのは手探りになりやすいので、文型に自信がない人はここからスタートしましょう。
文法に自信がある人
文型は大丈夫という人は、その他の代表的な文法表現を習得していきましょう。
英文法の実力を知りたいならTOEICのPart5をどれくらい正解できるかで検証しても良いかもしれませんね。
文法表現やそれに派生する品詞問題などは『知識がなければ回答できない』という特徴がありますので、実力がはっきり出ます。「TOEIC Part5 文法問題の対策と勉強法【Part5をスムーズに回答する方法を紹介します】」という記事が参考になるかと思いますのでご利用下さい。
このように文法表現の知識がある程度増えてきたら、問題集を利用して以下のステップでトレーニングを行います。
Part7の学習のステップ
- 問題集の英文を読み回答する
- 解答(解説)で答え合わせし『日本語訳』を読む
- 内容の理解度を確認する
- センテンスごとに文型を確認する
- センテンスごとの構造を確認する(オプション)
根気のいる作業ですが、センテンスの構造も慣れてくるとすぐに理解できるようになります。
すると初心者のころにありがちな「どこまでが主語なのか分からない」という状況を減らすことができます。
Step1〜3までは想像されている勉強法のとおりかと思いますので割愛して、Step5とStep6について説明をしておきます。
Step5:センテンスの文型を考える勉強法
最初は第五文型のどれに該当するか考えてみれば良いでしょう。
倒置法や省略法などが利用されているセンテンスは見分けることが難しいと思いますので、慣れるまでは無理に考える必要はありません。
そういった問題は『解き方のコツ』の章で説明したように、センテンスを分割してどんな内容が書かれているか把握するように努めましょう。
そして文法に対して自信が出てくれば、倒置法や強調表現などの複雑な文法も学習していき、すべてのセンテンスの文法表現が理解できるようになると飛躍的にスコアアップを目指せるはずです。
Step6:センテンスの構造を考える勉強法
更に根気強くやっていきたい人は、それぞれのセンテンスの構造を細かく整理して考えるのもおすすめです。とても大変な作業ですが、センテンスのどの部分までが1つの固まりなのか、どのような用法の役割を果たしているのか理解することができるようになってきます。
最初は調べながらの作業になってしまいますが、慣れてくるとセンテンスの構造がすぐに理解できます。言葉で表現することが難しいですが、「いちいち考えなくても分かる」という感覚を身につけることができるようになります。
このように様々な用法の英単語が1つのセンテンスを構成しており、文法表現は一朝一夕には習得できるものではありません。文法は知っていれば理解でき、知らなければ理解できないという実力がはっきり分かれる部分です。文法に自信が無い人は、中学校や高校で利用されるEverGreen(旧名:Forest)などの参考書を一通り読まれることをおすすめします。
速読の勉強法
次に速読についての勉強法について説明をします。
英語で書かれた文章を速く読むには『英文を読むことに慣れる』しか方法がありません。
残念ながら魔法のようなテクニックは存在しませんので、地道な努力が必要です。
TOEIC用の速読法を紹介する教材も存在しますが、どれも深堀りしていくと『多読』という勉強法であり、それは結局『英文に慣れる』ということに行き着きます。
ただし、速読の効率的な練習方法は存在しますのでご紹介します。
時間を意識して同じテキストで反復練習する
Part7の問題集を1冊用意して、1つの問題文ごとに制限時間を設けて時間内に回答する練習をしましょう。同じ問題を繰り返してやることが重要です。
いろいろな問題に挑戦した方が良さそうだけど?
と思うかもしれませんが、それは知見を広げるための方法であり、速読の練習とは少々異なるアプローチです。同じ問題を繰り返しやって、途中で分からずにスピードダウンすることが無くなれば次の問題に進みましょう!
『解き方のコツ』で解説したとおり「主語や動詞の位置が分からない…もう一度読み直そう」という回数を減らすことがPart7では重要です。つまり、文法をしっかり理解することが回り回って速読になることが分かるかと思います。
とても重要なことなので、もう一度強調しておくと「どれだけ速読力を鍛えても文法が理解できなければ、至るところでリーディングがストップする」という厳しい現実が待ち構えていますので、学習の順番を間違えてはダメですよ!
制限時間をしっかり意識して、時間内に必ず回答することも重要ですので忘れないで下さい。
制限時間の設定方法ですが、以下の目安を参考にして下さい。
Part7の設問数に対する時間配分の目安
- 2問:2分
- 3問:2分30秒
- 4問:3分
- 5問:5分(ダブル) 7分(トリプル)
これはPart7を時間内にすべて回答するのに必要になってくる時間配分の目安です。
もちろん、シングルパッセージの評論などの難しい問題文はもう少し時間がかかることもあります。
初心者には高いハードルになる可能性がありますので、30秒〜60秒くらい上乗せしても良いかもしれません。
反復練習に利用するべき問題集は?
反復練習に使用する問題集は何でも構いませんが、個人的にはIIBCの公式問題集を利用することをおすすめします。おすすめ理由はシンプルにTOEICの運営組織が監修した問題集だからです。別冊の『解答・解説』が非常に分かりやすいですし、日本語訳もしっかり記載されています。何より本番で出題されやすい問題パターンを効率よく吸収できます。
公式問題集を使いこなす勉強法はTOEIC公式問題集の正しい使い方【たった3ヶ月!800点超えの方法を徹底解説します】という記事をご参考下さい。
TOEIC Part7に出題される問題
Part7の問題文は本当にバライティが豊かです。
公式問題集や私の受験経験を参考にして出やすい順番に解説しておきます。
メール
メールの内容を見て設問に答える問題です。
シングル〜トリプルのすべてのパッセージで必ず1〜3回ほど出現します。
ポイントは『誰が誰に対して送ったメールなのか』をはっきりさせてから問題文を読むことです。
チャット
スマホやパソコン画面に映し出された数名のチャット内容を見て、設問に答える問題です。
文章量は比較的少ないですが、チャットの流れを完全に理解しないと正解できない設問が多いです。
ポイントは誰がどのタイミングでチャットしたかという前後関係を把握することです。
価格表・伝票・配達記録
何かの商品の価格表や、購入した商品の伝票、それの配達記録などを見て、設問に答える問題です。
見た目は簡単そうですが、不要な情報もたくさん記載されているため必要な情報にどれだけ早くアプローチできるかがポイントです。
広告(チラシ・Webサイト)
商品の宣伝・市民マラソンのお知らせなど、何かを周知するための広告を見て設問に答える問題です。
ポイントは『見出し』が付いていることが多いので、何の広告なのか理解してから読み進めることです。
論評・社説
何かの専門家の論評や社説を読んで、設問に答える問題です。
Part7のシングルパッセージで出題されることが多く、難易度が高いと言えます。
この記事を書いている人は誰か、途中の登場人物との関係などを理解するのがポイントです。
スケジュール・予定表
会議やコンサートなどの催し物のタイムスケジュール見て設問に答える問題です。
開催時刻の他に、開催場所や交通手段なども記載されていることがあります。
問題文がミックスされて難易度が上がる
Part7にはこのような内容の問題文が出題されます。
他にはクーポン・チケットの半券・置き手紙などが過去に出題されています。
ダブルやトリプルパッセージでは、例えば広告・メール・スケジュールを組み合わせた問題が出題されます。個人的な意見ではありますが、メール・論評・広告という組み合わせが最も難しいというイメージです。
TOEIC Part7のまとめ
以上がTOEIC Part7に必要なテスト対策や勉強法です。
少し長い記事になってしまいましたが、それくらいPart7の攻略に必要な情報が多いということです。
Part7でしっかりとスコアを伸ばすためには、小手先のテクニックではなくて、文法や単語といった泥臭い英語学習が非常に重要だと思います。
そのような基礎部分がしっかり完成してきた段階で、速読の能力を上げていくことが効率的なスコアアップに繋がりますし、TOEICの高得点の向こう側にある『本物の英語力』を手に入れるきっかけになるはずです。
今回は解き方のコツについても説明をしましたが、これはTOEICの小手先テクニックのひとつです。それよりも基礎学習を大切にして、結果的に速読に繋がっていく自然な方法を普段の勉強に取り入れるべきでしょう。
何回もTOEICに挑戦して毎回Part7で挫折をしている人は、基礎練習を飛ばしていきなり大技に挑戦している状態に近いかもしれません。すこし厳しい意見ですが、実施されている勉強法に基礎学習が含まれているか確認してみてはいかがでしょうか?
途中で止まらずに問題文が読めるようになってくれば、確実にTOEICで高得点を達成できるでしょう。そのためには、知らない単語や文法を無くす基礎部分の学習が必要だということです。
最後にこの記事のポイントをまとめておきます。
TOEIC Part7のまとめ
- シングル・ダブル・トリプルパッセージに分かれ難易度が上昇していく
- 全体の出題数は54問(設問数:シングル29・ダブル10・トリプル15)
- 出題パターンにはメールやチャットなどありバライティが非常に豊富
- 理想的な時間配分はシングル25分・ダブル10分・トリプル20分
- 読み直しの回数を減らすことがPart7攻略の最大のカギ
- 設問から確認し、問題文を最初から最後まで読み回答していく
- 簡単な問題文から回答していき、難しそうなものは後回しにする
ここまでお付き合い頂きましてありがとうございました。
当ブログにはTOEICを徹底的に攻略するための記事がたくさんありますので、今後もお付き合い頂ければ幸いです。
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